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2009年11月11日(水)

レーザー顕微鏡講習

寒くてやや雨がちな日だった。

今日は別の建物でキーエンスさんのレーザー顕微鏡講習があったので行ってきた。一見普通の光学顕微鏡だが、レーザーを使うことで分解能をアップさせる。電子顕微鏡と光学顕微鏡の違いのひとつに焦点深度というものがあり、電子顕微鏡は、観察部に凹凸があっても、奥も手前もピントが合いやすい。それに比べて光学顕微鏡は、高倍率にするほど一部の高さにしかピントが合わなくなる。カメラだと、手前にピントが合って、背景がぼやけるのもいいが、顕微鏡では困る。なので、フォーカスを走査して画像処理をし、全体にピントの合った像を得る機能がついていた。また、この焦点走査を生かして高さ方向の情報を得て、3D像にしたりもできる。あとカラーにできる、真空不要などいろいろいいこともあるのだが、いざ使うと、焦点の走査にも時間がかかる。以前使った島津さんのレーザー顕微鏡は全自動だったが、キーエンスの場合、ピントの上と下をマニュアルで指定しなければならない。やはり、分解能や使いやすさを考えると、電子顕微鏡が自分の研究室には適してそうである。色の違いが見たいとか、生体試料で真空引きできない、導電性が低い、それほどの高倍率は必要ないといった場合はまた違ってくるかもしれない。

その後、キーエンスさんと話したところ、5000倍まで見れる光学顕微鏡を持ってきているから実演してくださるということで、見てみたが、デジカメでいうところのデジタルズームも使っての5000倍という感じで、画質的には電顕には及ばない。ただ、カラーなので質感がよく伝わって新鮮だし、この倍率まで見えるのはすごい。性能的にはいいのだが、価格が他者の卓上SEMをはるかに越えているため微妙である。キーエンスは代理店を通さない直販で、自社開発製品を多く扱っているようで、また営業の方も熱心なのでなんとなく応援したくなってしまった。ただ、同クラスの他の製品よりも高いのと割引があまり効かないようだ。まぁ自分が買うわけではないけれど。

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