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やや肌寒い日だった。

表面の微細観察のため、走査型プローブ顕微鏡というものを使った。これはとても小さな針で表面をなぞって像を得る顕微鏡だ。原子間力顕微鏡(AFM)だとか、走査型トンネル顕微鏡(STM)なども似たようなものなので呼び方がわかりにくいが、とりあえずSPMが全体の総称という感じである。この針が小判型の数mmの板に細い線が見えるくらいのもので、これをピンセットでつまんでセットする。当然その板がひっくり返ったりしたらもう終わりである。で、またこの針が高くて、1つ4000円くらいしたりする。20個セットだと8万円とかである。海外メーカーだと安いものもあり、なんとかいろいろ探して安くて入り数の少ないものを購入。大事なので慎重にセットする。昔のものだと、針を観察試料にアプローチさせる再に針を折ることがあったらしいが、今回自分が使う機種は新しくて、そのアプローチが全自動なのでラクである。業者の説明によると、新幹線が自分に迫ってきて、先端が自分に少し触れた瞬間に停止して、10メートル後退する、みたいな精度でアプローチさせるらしい。なんだかすごいなぁ。まぁ使い方としては若干限定的ではあるが、電子顕微鏡では帯電して撮りにくいような試料をそれなりに撮影できたのでよかった。走査型レーザー顕微鏡などもそうだが、この手の顕微鏡は3次元的な情報が得られるので楽しい。試料表面の形状を立体的に見た像なども作成できる。あと、スライスさせて内部を立体的に見れるような顕微鏡もある。透過型電子顕微鏡なども3次元でできるものが出ているようだが、走査型電子顕微鏡でも3次元表示してくれると楽しいのだが。と思って調べてみると、存在はするようだ。うーむ考えることは同じか。しかしまぁ一般的に表面の凹凸の高さ方向の情報が知りたければ断面を観察すればよいわけだし、3D表示も案外、使い方は限られるかもしれない。

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