晴れていたが、なかなか冷え込んだ日だった。
昨日、今日とXPSという装置の説明を受けた。この装置は、X線を用いて、表面の化学結合状態や結晶構造を分析できるというものである。表面の酸素の有無や、何の金属があるかなどがわかる。自分の研究室では、普段XRDという装置を使っていて、こちらもX線を用いて結晶構造がわかるというものだが、より微量の試料に対応したいであるとか、正確にやりたいといったことからXPSの説明を受けてみた。XRDは、ガラスの板に粉などを載せて、セットしスイッチを押すだけだが、XPSは2日かがりで測定し、手順も多い。日本電子(JEOL)の装置だが、SEMと同様に試料交換棒の出し入れなどがある。残念ながら、元素に関してはわかるが、例えば鉄ならFeOか、Fe2O3かといった辺りまでは、期待したほど正確に分析できるわけではないらしい。また、定量分析といって、酸素が何%入っているかなどがわかるが、そちらもなんだか怪しい。試料の下準備などをよりしっかりと行なえば、また違った結果が得られるかもしれない。