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朝から曇りがちで、午後から雨も降った。

今日は原子間力顕微鏡(AFM)の説明を受けてきた。原子間力顕微鏡は、試料表面に針を接触させたり、近づけたりして、表面の形を知ることができるものである。似たようなものに、針と試料の間に流れるトンネル電流を測定する走査型トンネル顕微鏡(STM)というのもあり、まとめて走査型プローブ顕微鏡(SPM)と言うらしい。電子顕微鏡の場合は高真空が必要で、導電性の問題などがあるが、AFMの場合は大気下での測定もできるし、導電性も問題にならないというので、ちょっと期待したわけだが、実際はかなり面倒なものであった。米粒の半分くらい大きさの板に針がついていて、これをピンセットでつまんでセットしなければならず、誤って落としてしまうと針が折れてもうおしまい、1000円の損失である。取り付けた後も手動で試料に近づける際に針が折れることもあり、とにかく操作に熟練が必要で、なかなかシビアであった。今度新しく入ってくるAFMは、操作性がかなり向上するそうなので、そちらを勧められた。なかなか、実際説明を受けないとわからないしなぁ。

晴れていたが、なかなか冷え込んだ日だった。

昨日、今日とXPSという装置の説明を受けた。この装置は、X線を用いて、表面の化学結合状態や結晶構造を分析できるというものである。表面の酸素の有無や、何の金属があるかなどがわかる。自分の研究室では、普段XRDという装置を使っていて、こちらもX線を用いて結晶構造がわかるというものだが、より微量の試料に対応したいであるとか、正確にやりたいといったことからXPSの説明を受けてみた。XRDは、ガラスの板に粉などを載せて、セットしスイッチを押すだけだが、XPSは2日かがりで測定し、手順も多い。日本電子(JEOL)の装置だが、SEMと同様に試料交換棒の出し入れなどがある。残念ながら、元素に関してはわかるが、例えば鉄ならFeOか、Fe2O3かといった辺りまでは、期待したほど正確に分析できるわけではないらしい。また、定量分析といって、酸素が何%入っているかなどがわかるが、そちらもなんだか怪しい。試料の下準備などをよりしっかりと行なえば、また違った結果が得られるかもしれない。

今日は陽射しが強く、寒さも少し和らいだ。

さぁ今日も顕微鏡観察ということで、試料づくり。直径25mm程度の真鍮の円盤にカーボンテープというなんかベトベトしたものを貼り、その上に試料をのせる。試料が水中にある場合は、水滴みたいな感じで垂らす。円盤1枚にテープを細かく貼り、複数の試料をのせることも可能。観察の際、試料のチェンジにも時間が少しかかるので、多少の節約にはなる。試料をのせた円盤は、真空に引く。顕微鏡の中で真空に引くので、あらかじめ真空にして飛ぶような水分などは飛ばしておくためだ。そして今日も観察してきた。今週末に会議があり、報告せねばならないので、それまでに一通り観察し、まとめておかないとなぁ。